電波法の基礎セミナー

1月13日の各社新聞に「ソフトバンク携帯「基地局」で不正検査が横行」見出し記事が踊りました。

ご記憶の方もいらっしゃるでしょう。

この記事からソフトバンク社がなにか問題を起こしたようにも感じられます。実際に不正点検を行ったのは新潟に本社があるK社でソフトバンクの二次下請けにあたります。つまり孫請け会社というわけです。従業員数6名の建設業をメインにソフトバンク基地局の点検業務を請け負ったものでした。こういう零細企業では無線従事者の確保が間に合わず往々にして無資格者が点検を行ってしまいがちです。もちろん電波法の正しい知識をもっているわけがありません。じゃあソフトバンクは悪くないじゃないかと思われますが、発注者であるソフトバンク社は監督責任が有りやはり責任は免れません。本来、基地局点検作業はソフトバンク社員の有資格者がおこなうべきなのです。ソフトバンク社は有資格者確保ができないため、下請けに出したのです。その下請けがコスト削減のためさらに下請け(孫請け)にだしたのが今回の事件の真相です。ソフトバンク社は自社社員を教育して必要な無線従事者数を確保すべきなのですが、経営効率を優先して外部委託してしまいました。

登録点検業務にて不正を行ったものは6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられます。

建設工事等では外部委託は常識ですが、登録点検のような作業は登録検査等事業者として信用と実績のある法人に委託すべきです。経営効率を優先し電波法を蔑ろにする今回の事件を教訓に無線関係に携わる方々が十分に意識して業務に携わることを願います。

 

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